このエントリーをはてなブックマークに追加

アパートいろは

僕は大学生の時に、学生寮に住んでいたが、夜の騒音がうるさく感じられ、アパートに引越した。
アパートと言っても平屋のなんとか荘というものであった。
家賃は破格に安く、2万円くらいであった。
僕は未だに賃貸雑誌で、2万円という物件を見たことがない。
歯医者さんの経営するアパートであったが、学生思いの管理人さんであった。
家賃を三カ月溜めたこともある。
しかしそれほど怒られず対応してくれた。
新聞の支払いも建て替えてくれた。
善良な管理人さんであった。
そこは六畳一間で、キッチンが付いているアパートで、風呂なし、トイレ共同であった。
洗濯機も共同で、そこのアパートの住人で共同して使った。
となりの人と仲良くなり、夕飯を一緒に食べたりもした。
これは定番であるが、となりから女の子の声が聞こえることもあった。
僕はそうはならなかったが、それでも楽しいアパートであった。
その頃はアルバイトもしていた。
深夜のアルバイトをして帰ってきて寝る。
夏は暑かった。
バイト帰りの夏の朝は、数時間で起きてしまって、睡眠不足にもなった。
アパートの人は騒音は少なく、ただ朝の目ざましに爆音でラジオをかける人がいたりするくらいであった。
たいして迷惑ではなかったが。
近くにちょうど銭湯があった。
よく通ったものだ。
アパートを選ぶ時に銭湯のありなしは考えなかったが、近くにあって助かった。
大学の友達も近くにアパートを借りていたが、誰もみんな豪勢な生活はしていなかった。
私立大学であったから、それなりに親も金持ちだったと思うが、みんな贅沢はしていなかった。
食事は、パンが多かった。
子供の時にインスタントラーメンは体に悪いと言われていたため、インスタントラーメンはあまり食べなかった。
パンやおにぎりやお弁当が主な食べ物であった。
簡単な自炊もした。
近くのスーパーで材料を買ってきて、簡単な料理とご飯で食事を済ませた。
その他にバイト先のファミレスの食事も栄養源であった。
その頃はずいぶん痩せていた。
栄養不良のせいだと思うが、一人暮らしは食事に気を付けたい。
賃貸を選ぶ時も大事だが、そのあとに住んでどう暮らすかも大事である。
食事は気を付けたい。
自炊を頻繁に行うのは、その頃の年齢の男には難しいが、栄養不足だと頭に血が回らなくて、勉強にも身が入らない。
ただアパート時代は楽しかった。
若き日の思い出である。
たとえ貧乏でも、毎日が楽しく、友達も一杯いて、みんな学生貧乏をそれほど気にせず、青春を謳歌していた。
僕の場合、何故か恋には足が向かなかったが。